「当院の治療について」

歯科治療に対する当院の考え

『歯医者とは歯が痛くなってから行くもの。』そんな考えがいまだに多くの方に残っているように感じられます。
歯という器官は一度削ったり抜いたりしてしまうと再生することはなく、ずっと削れたまま、抜けたままになってしまいます。

もちろん、近年注目されているインプラントや入れ歯などで補完することは可能ですが、自分の歯に変わるものはないと当院では考えております。そこで予防の観点から患者さんの口内ケアを重点的に行なっております。

歯医者は『削るだけ』の場所ではありません。

治療後も長くご自身の歯を使っていただくために、予防や全身の健康の観点から定期的にご来診いただけるように心がけております。

生体適合性の高い歯科治療

当院では医師の処方に基づき、出来るだけ体に負担をかけない材料を使用した歯科治療に対応しております。皆様の歯は、1度病気になったら2度と元に戻すことはできませんが、私たちは可能な限り金属や樹脂等の異物で修復します。
それには限界もありますが、できる限り免疫力に負担をかけにくい材質を選択することも可能です。

呼吸の改善

現代人の多くの方が歯列不正の問題を抱えています。歯列不正の本質は歯牙の問題ではなく頭蓋骨、気道、咽頭の発育不全です。そして全身との関連を考えた時、もっとも影響するのは見た目の歯列のこと以上に正しい呼吸に対して障害があることだと考えています。

当院ではイギリスのジョン・ミュー先生の考え方に基づいたバイオブロック療法を日本人の骨格に合うように改良、発展させたRAMPAシステム(吉祥寺開業、三谷寧先生開発)を採用し、発育時期にある小児の顎顔面口腔咽頭領域の正しい成長のお手伝いをしております。

また、RAMPAシステムの対象とならない成人の場合は、発育不全から起こる低舌位(舌の位置の不良)改善のためのトレーニングや生活習慣の見直し等もアドバイスしております。

最後に

今や、歯科の予防の重要性が常識になってきております。歯牙は基本的に一度病気にしてしまうと、2度と元には戻らない器官です。口内環境の良し悪しは、みなさんの日々の食生活等の質に影響しますが、他にも直接的、間接的に全身の健康状態にも悪影響を及ぼすことが昨今の研究で明らかになってきております。

私たちは、今まで起きてしまった病気の治療、機能回復に努めながら、「これから歯を病気にしないための方法」を患者さんに身につけて頂くことを重要なテーマとして医療に携わっております。
歯科医療はどこまで行っても生体に異物を入れる行為であるという限界は超えられません。だからこそ私たちは、素材、形態、機能において少しでも安全で生体全体の調和に悪影響を与えにくい、その患者さんの自己治癒力を阻害しない歯科医療を常に目指しています。
そして私たちの夢は、「抜く」、「削る」という形の歯科医療が無くなっていくことです。縁あって治療させていただく患者さんにはそのような口腔内環境を獲得して頂く、その道筋のお手伝いができたらと考えています。