当院ではより詳しく歯周病の原因を調べるために「PCR法」を実施しております。
歯周病の5菌種のDNA診断を確認する方法がPCR法です。歯周病の進行度合いの診断は今まで、針でさして歯周ポケットの深さを測るプロービング検査が主流でしたが、この検査は計測する歯科医師や歯科衛生士によって、検査の値がかなり変わるという問題点がありました。
また、近年このような出血を伴うプロービング検査が人体に危険であると主張する病理学者や感染症治療医が増えています。
位相差顕微鏡で確認できるのは歯周病の原因菌の一つと言われているらせん状菌だけでした。患者様の中にはらせん状菌はほとんどいないのに、歯ぐきの状態が悪い患者様がいらっしゃいます。そのために、そのほかの悪玉菌を確認する方法が必要になりました。その方法がリアルタイムPCR検査です。
PCR検査では、歯周病の原因菌の中で最も悪玉菌であると言われている5菌種のDNA診断を行うことが可能になりました。それが下記の5菌種です。
- Treponema denticola (トレポネーマ・デンティコーラ):顕微鏡で確認できるらせん状菌
- Porphyromonas gingivalis (ポルフィノモナス・ジンジバリス)
- Tannerella forsythus (タンネレラ・ファーサイシア)
- Aggregatibacter actinomycetemcomitans (アグリゲイトバクター・アクチノマイセテムコミタンス)
- Prevoterlla intermedia (プレヴォテーラ・インターメディア)
- Fusobacterium nucleatum (フソバクテリウム・ヌクレアタム)
PCR検査を行い、数値で歯周病のリスクをしっかりと把握して頂きながら治療を行っております。